高齢者ドライバー 事故 マニュアル車

高齢者MTドライバー

2017年1月中頃だったと思う、毎朝聞いている文化放送の「おはよう寺ちゃん活動中」でたまたまその日は「おはよう大発見」で文藝春秋2月号の柳田邦男氏の執筆で ―わたしが80歳で運転する理由― が紹介された。私も以前から興味がある内容で2016年11月27日に投稿した件だったので文藝春秋2月号購入しようと思っていて忘れてしまい、2月下旬になって入手した。

柳田邦男氏は1985年8月12日の日本航空ジャンボジェット機墜落事故発生当時、ニュースの解説に頻繁に登場し真に的確な解説をされていた事を思い出す。

「おはよう大発見」での概略は以下の通り
氏は取材活動で年間走行キロは7000~8000キロを自分の車、レンタカーを日常的に運転している。

続発する高齢ドライバー事故を考えると共に事故防止のために脳みそに刻んでいる八ッの心得を紹介したもの。

★ 警察庁の統計によると75歳以上の高齢ドライバーによる死者を出した事故件数は、この10年間、毎年  400~500件で横ばいだが大きな事故が多い。

★ 高齢者ドライバーならではの一般的特異性(他のものと非常にことなっていること)とは、高齢者ドライバーは他の世代のドライバーと一般的に何が違うのかに焦点を絞ってそれに応じた対策に取組むことが必要。
高齢者になってもクルマを自分で運転せざるを得ない職業的事情や個別的な問題を視野に入れておく必要がある。そうしないと、格差と過疎化の進む地方では、生活が成り立たない、車を利用しないと何処にも行けないし、生きがいさえ奪うことになりかねない。

★ 高齢者ドライバーならではの一般的特異性
① 判断ミスや操作ミスなどのいわゆるヒューマンエラーこの落とし穴にはまりやすい(ブレーキとアクセルの踏み間違いはその典型的なもの)
② 認知症による正しい判断が不能になる状態

★ 実態レポートによると警察による高齢者の安全対策としては、2017年3月から赤信号無視、逆走、一定の違反行為した75歳以上の高齢者に対する臨時認知機能検査を実施するなど、色々な方策に取り組んでいるが、有効性が高いとは言えない。
特に急増する認知症対策については、一定の違反行為が無くても、全員に毎年認知症機能検査をするくらいの徹底した取り組みをしないと、高齢者ドライバーならではの事故の絶滅は期待できない、事故起こした高齢者ドライバーばかりではない。

◎ 事故防止のために脳みそに刻んでいる八ッの心得(放送では四っ)
★ 他の車から事故られてしまう、事故に巻き込まれる等事故防衛の心得
① 追突されるのを防ぐ心得、後ろを見て運転するくらいバックミラーで後方の車を観察して、車間距離が危険なほど接近してくる車、必ずハザードランプを点けて迫ってくる後方の車に注意を呼びかける、左にもう一車線があればそちらに車線変更して逃げる、危うきに近寄らず。
② 玉突き事故に巻き込まれないための心得、高速道路では必ず2~3台先の車の動きを後続車の車間距離に注意して走る、前後かなり先まで見通しながら運転する、目も前の先行車だけ見ていると玉突きに巻き込まれるのを回避するブレーキとかの操作が遅れてしまう、全体を把握して走る。

★ 自分が事故を起こす第一当事者にならないための加害回避の心得
① ナビを使わないこと、特になれない街を走るとナビばかり目を向けて現実の前方、後方の車への注意力が散漫になる、事前に地図で道順をしっかり頭に入れて走った方が良い、その方が適度な注意力を保てるし風景に馴染める上でも絶対良い。
② 毎日運転すること、人間の神経細胞や筋肉の細胞は使わないと衰弱するばかり、逆に毎日使っていると神経の筋肉の機能は高められる、土日や休日に運転するといつもより車の流れが悪くて普段の2倍も神経を使う、これは週末にしか運転しないドライバーが家から出てくる人が多いから流れが悪くなる、これらのドライバーは急な割り込みをしてくるから怖い。

★ これらの心得の根底に、憲法の前文のような形で掲げている、考え方がある
クルマの世界では、何が起こるかわからない「想定外」を想定せよ。
「何が起こるかわからない」という言葉は、「何が起きてもおかしくない」と言い換えることもできる。
「想定外」を想定せよ このことは絶えず感覚を研ぎ澄ませ、起こるかも知れないかも知れないこの事態を瞬時に予測する、想像力 思考力を働かせることになる 氏はその感覚と思考力に自分が衰えを感じたその時は自分が運転を止める時だと自分に言い聞かせている。

―わたしが80歳で運転する理由―を読んで
内容はA5で10ページ(約9000文字)で氏らしく緻密に多角的に分析されている、高齢者ドライバーは無論、自転車に乗る人からバイクも含め一般ドライバーも必読すべき記事だ。

唯一つ残念なことは断りがないので不明だがオートマチック車を対象にしている、マニュアル車関連が抜けていることだ、「おはよう大発見」でも仲間はずれにされていた。

私自身の事故防止に対する考えは重なる箇所があるかないか分からないけど以下の通り、頭が回らないので順不同。
★ 今まで(高齢になるまで)オートマチック車の一般道での運転は数えられる位しかない(左脚が反射する、おっかない)、マニュアル車を入手できなくなった時が運転を止める時。
★ マニュアル車の利点は急発進するには少々技術が必要になる、いきなりアクセルを踏込んでも急発進出来ない、所謂フェールセーフ構造だ。

参考までに私のSUBARU IMPREZAのMTとATの違いを改めて見てみた。

私のSUBARU IMPREZA マニュアル車の運転席(若干見苦しい所がある)

シフトレバーと各ペダル オートマチック車の写真はカタログから

★ 後方からの接近車は軽いポンピングブレーキ(無論クラッチは切らない)を繰り返しブレーキランプを点滅させる・停止して抜かせる・他車線へ変更する。
★ 上り坂で停止した時、後ろに超接近して停止する車がほとんど、頃合をみてバックミラーを見ながらブレーキを離し後ずさりさせる、そっぽを見ているドライバーがほとんどなので無反応、しかし前方を良く見ているドライバーはホーンをならす。
★ 土日祭日は余程の用事が無い限り車に乗らない。
★ 狭い道は避けるよう事前に考える。
★ センターラインを踏んで運転している車が多いので出来るだけ左よりを走行する特にカーブの走行時
★ 見通しの悪い比較的狭い道路を右折する時は出来るだけ左に寄ってからハンドルを操作する。
★ 左(右)にウインカーを出しているのに一旦右(左)へ寄ってから左(右)に曲がってくる(トレーラーでもないのに)。
★ 緊急時以外エンジンブレーキを多用している、特に下り坂、これはゆとりが生まれる、後ろにくっ付いている車は追い越してゆく。
20年位前乗っていたパートタイム4駆カリブの時はセンターデフとかビスカスカップリング(Viscous Coupling)とか無いので山の長い下り坂を走行するときは4駆にすると内輪差でさらなるブレーキ効果があった(そのまま乾燥道路でハンドルを切ることは避けた)。
★ 踏切は確実に停止する(最徐行ではない)。
★ 道路状況(なんとなく混んでいる、道が狭い、人が多い・・・)いつでもブレーキペダルを踏込める状態にしておく。
★ 前の車を見ているとその前の車との車間を充分とっていないことが多く、ブレーキを多用している事がの多いこと。
★ 高速道路走行中はブレーキは使ったことがない(エンジンブレーキは使うが)、100m以上離れていても前の車のブレーキライトが点灯すると一瞬緊張する(冷や汗が出る時もある)。